お風呂に入ると悪化する人もいる?坐骨神経痛の人はお風呂に入っていいのか?

先生、坐骨神経痛の症状が強い時ってお風呂に入っても良いんでしょうか?

はい。入っても大丈夫ですよ。

ですが、坐骨神経痛の人がお風呂に入ると症状が悪化してしまうという人も一定数おられますので、いくつか注意点があります。

そこでこのページでは、坐骨神経痛の人がお風呂に入る時にどういった事を気をつけた方が良いのかを説明させていただきますね。

お風呂に入っても大丈夫?と不安になっている人は是非参考にして下さい。

お風呂に入ると坐骨神経痛が悪化する理由

全ての坐骨神経痛の人に当てはまる話では無いんですけども、お風呂に入ると坐骨神経痛の症状が悪化する人はいます。

何故お風呂に入ると坐骨神経痛が悪化してしまうのか?

いくつか理由はありますが、多いのは次の2つです。

1 温め過ぎた事によって炎症反応が強くなった

温めると体に良いと思って長時間お風呂に入る人が結構いるんですが、実は坐骨神経痛の人にとっては逆効果になる事が多いんです。

坐骨神経痛というのは、他の疾患と比べても炎症反応が強くなりやすい疾患です。

この炎症反応というのは強ければ強いほど痛みなどの症状が酷くなりやすいんですが、実は温めるとこの炎症反応は発生しやすくなるという特徴を持っています。

ちょっと違う話題ですが、足首の捻挫とかの場合は温めるんじゃなくて冷やせと言いますよね?

あれも同じ理由で、炎症の強い状態で温めてしまうとより炎症反応が強くなってしまい症状が重症化しやすくなってしまうんです。

じゃあやっぱりお風呂は入らない方が良いんでしょうか?

短い時間ならそこまで大きな問題にはならないと思います。

具体的な時間は言えませんが、軽く汗を流す程度に浴槽に浸かって出るようにしましょう。

長風呂は坐骨神経痛を悪化させるリスクがあります。

先生、私は逆にお風呂に入ると少し症状がマシになるんですが、それでも長風呂は避けた方が良いですか?

はい。長風呂は避けた方が良いかと思います。

実はこの質問者さんのようにお風呂で温めると症状がマシになる人もいます。

お風呂で温める事によるリスクの説明をしていて、逆の説明をすると混乱させてしまうかも知れませんが、温めると体の血行が良くなりますのでその影響で症状がマシになるんです。

一般的に言われている温めると体に良いというのもあながち間違ってはいません。

ただし、温め過ぎると炎症反応が強くなってしまい症状を悪化させてしまうリスクがあります。

温める=悪 ではないんです。

温め過ぎる事がダメなんですね。

特に坐骨神経痛の症状が強ければ強いほど、炎症反応も強い傾向があるので長風呂による悪化のリスクが高まります。

なので長風呂は避けましょう!

軽く汗を流す程度にお風呂に入るぐらいなら、ほとんどの人にとっては大丈夫だと思います。

2 小さいイスに座る事による負担

坐骨神経痛は腰部付近の骨や軟骨の変形によって神経を圧迫して発生すると考えられている疾患です。

そのため、腰の関節にとって負担の大きい動作や姿勢を行うと悪化しやすい傾向があります。

そしてお風呂に入る行為というのは、腰にとって負担になりやすい窮屈な姿勢になる事が多いんです。

具体的には、頭や体を洗う時にお風呂に置いてあるイスに座ると思うんですが、このお風呂に置いてあるイスのサイズが小さい事が多く、その影響で腰に負担が加わってしまい坐骨神経痛が悪化しやすいんですね。

サイズの小さいイスに座ると何故腰に負担が加わりやすいのか?

少し難しい話になってしまいますが、、、

小さいサイズのイスに座ると、座った時の膝の位置の高さがお尻よりも高い位置にある事が多いと思います、

その結果、座った時の体重がお尻の後方に偏ってしまいます。

体重が全体的に後方に偏っているにも関わらず、お風呂のイスには背もたれもないので腰の筋肉を使って真っ直ぐに支えなければいけません。

もしくは、体や頭を洗う時は軽く前かがみになる事が多いと思います。

小さいイスに座った影響で体重がお尻の後方に偏った状態で、上半身は前に倒すという真逆の動きが支点になっている腰に大きな負担を加えてしまうんです。

要は小さいサイズのイスだと前かがみで体や頭を洗った時に大きな負担になりやすいという事です。

具体的にお風呂のイスのサイズはどれぐらいが良いんでしょうか?

座った時に膝の位置がお尻の位置よりも平行か下に位置するサイズが理想的です。

患者さんの体の大きさによっても当然違ってきますが、以前に患者さんに協力してもらって測った経験則から言えば、女性ならイスの高さが30センチ、男性なら35センチ程あればだいたい当てはまるかと思います。

もちろん、身長の高い人はこれよりも少し高めのサイズのイスを利用した方が良いです。

もしくは、お風呂のイスに座らないという選択肢もありです。

ただ、坐骨神経痛の人の中には立っている事が辛いという人もいると思います。

その場合は、少し行儀が悪いですが浴槽のヘリに座って体や頭を洗って下さい。

とにかく、坐骨神経痛の人にとってサイズの小さいイスに座る事は悪化のリスクが高いので気をつけて下さいね。

シャワーはどうなのか?

先生、シャワーってどうなんでしょうか?

シャワーなら温めすぎるという事も少ないですし、もし患者さんがシャワーで満足出来るならシャワーで問題ないと思います。

ただ、真冬とかの場合はシャワーだけだと辛いという人も多いと思いますので、このページで説明した事を注意しながら軽くお風呂に入る程度は大丈夫かと思います。

お風呂は入りたいという人も多いと思いますので、このページを利用して出来るだけ負担の少ない入浴を心がけて下さい。

そもそも、お風呂がそんなに好きじゃなくてシャワーで良いと考えているのであればシャワーで問題ないです。

まとめ

簡単にこのページをまとめさせていただきますね。

坐骨神経痛の人は体を温め過ぎると炎症反応が強くなってしまい、その結果症状が悪化する可能性があります。

そのため、軽くお風呂に入る程度であれば良いと思いますが、長風呂は避けるようにして下さい。

これは、仮にお風呂で症状が楽になる人でも同様です。

体を温めると血行が良くなり楽になる人もいますが、そんな人でも温め過ぎると逆効果になってしまう事は珍しくありません。

また、お風呂に置いてあるイスのサイズが小さいと、坐骨神経痛の人にとっては大きな負担となってしまうので要注意です。

お風呂のイスを大きめの物に変えるか、立って体を洗ったり浴槽のヘリに座るなどの工夫をして下さい。

このページで説明した事を注意すれば、出来るだけ負担の少ない入浴が可能になるかと思います。

ただし、坐骨神経痛の症状がとことん重症化している場合は、こういった工夫をしても症状が悪化される人もいます。

これだけ工夫しても入浴が辛いのであれば、出来るだけ早く信頼できる医療機関に相談して下さいね。

ちなみに私は大阪府豊中市で坐骨神経痛の治療を得意にしたよしだ柔整治療院を経営しています。

もし通える範囲にお住まいの方は遠慮なくご相談して下さいね。

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