先生、私はお医者さんから坐骨神経痛の原因はストレスじゃないの?と言われたんですが、ストレスが原因で坐骨神経痛が出る事なんてあるんですか?
お医者さんや他人から、「坐骨神経痛はあなたのストレスが原因じゃないの?」と言われる患者さんは意外と多くて、坐骨神経痛とストレスとの関係について興味のある人は多いと思います。
そこでこのページでは、ストレスと坐骨神経痛との関係について説明させていただきます。
是非参考にして下さいね。
ストレスが原因で坐骨神経痛が発生する事はある?
結論を言えばストレスが原因で坐骨神経痛が発生する事はあり得ます。
ただ、ストレス「だけ」が原因で坐骨神経痛が発生しているという人は非常に稀だと思います。
坐骨神経痛に関わらず、人の痛みというのは脳が作り出しだしている一つの感覚です。
脳は痛みを作るために必要な材料を集めるために、体中のセンサーから様々な情報を集めています。
例えば、筋肉の緊張状態や、炎症反応の有無、もしくは体の疲労状態などですね。
そして精神的なストレスもこの痛みを作る為の材料にされています。
そのため、精神的なストレスが大きいと坐骨神経痛の症状が悪化しやすくなるという事は間違いなくあります。
どちらかというとストレスは坐骨神経痛の根本的な原因というよりは、坐骨神経痛の症状を悪化させてしまう一つの要因てある事が多いと思います。
ストレスが大きいと坐骨神経痛が悪化しやすいというだけで根本的な原因では無いという事ですね?
そうですね。
多くの場合はそんな感じの認識で合ってると思います。
そのため、ストレスの強い生活環境だと坐骨神経痛が治りにくいという事はありますので、可能な限りストレスの少ない生活を心がけると坐骨神経痛も治りやすいと思います。
ただし、ストレスは坐骨神経痛の症状を悪化させる一つの要因というだけで、他にも筋肉の緊張や炎症の有無など坐骨神経痛の症状の発生に関わる要因は一杯ありますので、ストレスの解決だけで何でもかんでも治るという訳ではないという事は覚えておいて下さい。
鬱やパニック障害などの精神疾患で発生する事もある
ストレスが坐骨神経痛の根本的な原因ではないと聞いて安心しました
えーとですね。。。
確かに、ほとんどの人の場合でストレスが坐骨神経痛の根本的な原因になる事は少ないと思います。
ただし、鬱やパニック障害などの精神疾患の場合は別です。
鬱やパニック障害のように、いわゆる精神疾患を患う程のストレスが関わっている場合は、そのストレスだけが原因で坐骨神経痛が発生する事はあります。
坐骨神経痛というよりも、精神疾患をお持ちの場合はどんな痛みを出してもおかしくないです。
不安な感情が激痛に
実際に私も今まで何人も心の病気が原因の坐骨神経痛の患者さんを診た事があります。
その中でも強烈に印象に残っている患者さんが一人おりましたので、参考にその人のお話を少しさせて下さい。
ある時、何故か心療内科のお医者さんから一人のパニック障害の患者さんを紹介されて診る事になりました。
私は医者じゃないですし、その心療内科の先生とも面識はなかったんですけど、おそらく知らない所で私が共通の患者さんの痛みを治して知られていたんでしょうね。
その患者さんは腰から片方の足全体に強い坐骨神経痛が発生しており、寝ていても強い痛みでまともに寝る事も出来ないといった症状でした。
ただし、ありがたい事に治療中にどんどんその場で痛みが改善していきました。
そのまま治療をしていると
先生の治療で症状が悪化する事はありますか?
といった質問をそのパニック障害の患者さんからいただきました。
「患者さんに負担を与えない事を徹底しているので、他の治療に比べると悪くなるリスクはかなり低いですけど、相性によっては稀に私の治療でも悪くなる人もおられますよ」
と私は正直に言いました。
すると、、、
このパニック障害の患者さんは「怖い怖い」と呟きながら、痛みがどんどん強くなりました。
もうそこからは何をしても痛みは取れなかったです。
このように、鬱やパニック障害など心の病を持っている人の場合は、不安感や強いストレスが痛みの大きな原因になっている事だってあるんです。
もしこういった精神疾患が関わっている可能性が高いのであれば、坐骨神経痛のような症状だったとしても心療内科などで心理カウンセリングを受けるべきだと思います。
実際に私の知っている患者さんの中にも、鬱から発生している強烈な坐骨神経痛の症状で1年以上休職をしていた人がいましたが、認知行動療法という心理カウンセリングを繰り返した事によって克服したという例もあります。
もちろん、鬱やパニック障害などの精神疾患が原因で坐骨神経痛を発生させている人はそう多く無いと思いますが、もし心当たりがあるなら是非参考にして下さいね。
画像診断で原因が見つからなければストレスが原因?
先生、私は病院で検査をしてもどこも異常が見当たらないんですけども、やっぱりストレスが原因なんでしょうか?
いいえ、そんな事はないです。
冒頭でも軽く触れましたが、病院のお医者さんに「あなたの坐骨神経痛ってストレスが原因じゃないの?」というような事を言われる事って結構多いんです。
そして、その最大の理由はレントゲンやMRIなどの画像診断を行っても、異常が見当たらない、もしくは坐骨神経痛の原因が不明であるという事からだと思います。
もちろんこれらの画像診断は、坐骨神経痛の原因である背骨や椎間板の変形を確認する非常に重要な検査です。
しかし、これらの画像診断は重要ではありますが絶対ではありません。
画像上は大きな問題点は無くても、症状が強かったので手術を試みたら実際は強い神経圧迫を伴う問題が見つかったというお話は、お医者さんから何例も今まで聞いてきました。
つまり、画像上は問題や異常が見つからなくても、実際に体の中では神経を強く圧迫するような問題点が存在する事はあり得るんです。
そのため、原因が不明だから、もしくは異常が見当たらないからという理由で、安易にストレスが原因と判断しないようにして下さい。
診断に納得できない場合は、最低でも2つぐらいは別の病院でも診断を受けるようにしましょうね。
まとめ
ここからは簡単にこのページをまとめさせていただきますね。
精神的なストレスというものは、坐骨神経痛の症状の発生や悪化に大きく関わります。
そして、鬱やパニック障害などの精神疾患がある場合は、その精神疾患そのものが坐骨神経痛の原因になっている事だってあります。
ただしほとんどの人にとっては、ストレスは坐骨神経痛の原因というよりも、症状を悪化させる可能性のある一つの要因程度である事が多いです。
また、原因が不明であったり、大きな異常が見当たらない事からストレスが原因かも?と悩んでいる人もおられるかも知れませんが、問題点があっても画像診断で見つけられない事は結構あります。
そのため、安易にストレスが原因と決めつけないようにしましょう。
本当にストレスなど精神的な問題が大きいのであれば、心理カウンセリングを受けるべきですが、そうじゃないのであれば心理カウンセリングも意味は無いと思いますので。
以上です。
このページのように、坐骨神経痛でお悩みの人向けにこのブログは情報発信していますので、他の記事もよろしければ参考にして下さい。
また、私は大阪府豊中市で坐骨神経痛の治療を得意にしたよしだ柔整治療院を経営しています。
もし通える範囲にお住まいの人がいましたら遠慮なく治療のご相談をして下さいね。