坐骨神経痛の症状でお悩みの患者さんで、お酒を毎日のように飲んでいる人からは坐骨神経痛と飲酒との関係についてよく質問をいただきます。
患者さん本人だけではなくて、付き添いで来られているご家族の方からも似たような質問をいただく事は多いですね。
そこでこのページでは、坐骨神経痛の人がお酒を飲んでも良いのかどうか?飲酒と坐骨神経痛との関係について説明させていただきます。
坐骨神経痛の症状が出ている人は過度の飲酒は控えるべき
先生、私はお酒が大好きで毎日のように飲んでいるんですけども、これって続けても大丈夫ですかね?
坐骨神経痛の症状が落ち着くまではお酒は控えましょう!!
お酒大好きな人からすれば死刑宣告に近いかも知れませんね。
私も結構お酒は好きな方なんで心苦しいです。
個人差が非常にある問題で、飲酒が全く坐骨神経痛の症状の発生に関係ない人もいるんですが、、、
飲酒をする事によって坐骨神経痛が悪化する人は一定数おられます。
そのため、飲酒を控えた事によって坐骨神経痛の症状が回復傾向に移行したという人も、経験上何人もおられます。
アルコールが坐骨神経痛に与える影響
では、何故アルコールを摂取すると坐骨神経痛に影響を及ぼすのか?
一般的に知られているアルコールを摂取した時のデメリットは
- 睡眠の質が落ちる
- 身体のふらつきなどの運動障害
- 血行不良になる
以上の3つです。
ここからは私の仮説も踏まえて、このアルコールを摂取した時の3つのデメリットが坐骨神経痛にどういった影響を与えるのかについて考察します。
1 睡眠の質が落ちる
お酒を飲むと寝つきが良くなるという理由で、毎晩のように飲酒をされている人は多いと思います。
実際にお酒を飲んだ場合は寝つきが良くなるという客観的なデータはあるようで、お酒を飲むと寝つきが良くなりやすいというのは本当のようです。
ただし飲酒して寝た場合、寝つきは良くても就寝中の後半で覚醒状態に入りやすく、睡眠の質が大きく落ちると考えられています。
坐骨神経痛の症状の発生には体の疲労状態なども大きく関わっており、しっかり睡眠時間を確保している人の方が症状が改善しやすい傾向があります。
つまり、夜ちゃんと寝て体を休ませている人の方が坐骨神経痛は改善しやすく、睡眠不足などの人は悪化しやすい傾向があるんですね。
そのため、寝酒のように毎晩お酒を飲む人の場合は、飲まない人に比べると睡眠の質が落ちる事によって坐骨神経痛に悪影響を及ぼすのではないか?と私は考えています。
実際に、お酒を飲んで悪化する人の話を聞いていると、飲酒した次の日は特に痛いというお話をよく聞きます。
次の日という事はやっぱり睡眠が関わっている可能性は高いと思います。
2 身体のふらつきなどの運動障害
飲酒して酔ってしまうと足元がふらつくというのは、飲酒の代表的な症状の一つだと思います。
何故ふらつくかと言うと、アルコールは運動機能を調節する小脳の働きを低下させる特徴を持っています。
その影響で、歩いた時にふらついたりバランスをとる事が難しくなってしまうんですね。
特に下半身の動きの影響が大きいと言われているそうです。
坐骨神経痛はご存じの人も多いと思いますが、腰部周辺での骨や軟骨の変形によって神経を圧迫して発生する疾患です。
圧迫される坐骨神経は、主に腰から下半身を支配している事から坐骨神経痛は腰から下半身にかけて発生します。
そのため、坐骨神経痛は腰の関節を含めて股関節や膝、足など下半身に加わる負荷が大きければ悪化しやすい傾向があります。
アルコールは特に下半身の正常な動きを鈍らせてしまう作用を持っていますので、ふらつきなどの運動障害がある場合は負担が大きくなる可能性が高いんです。
つまり、酔った状態で歩いたり動く行為は坐骨神経痛の人にとって負担が大きくなりやすいんですね。
血行不良になる
飲酒は血行を良くさせる効果があると思っている人も多いと思います。
少量であればアルコールは血行を一時的に良くする効果はあるようです。
身体が熱く感じたり、顔が赤くなったりなどが血行が良くなった時の反応ですね。
ただし、血行が良くなるのは最初だけで、アルコールが体の中で分解される数時間後には時間差で逆に血行が悪くなると考えられています。
血行が悪くなるとどうなるのか?
坐骨神経痛の症状の発生には、筋肉の緊張状態や炎症反応の有無などが大きく影響を与えています。
筋肉の修復を行う為には、血が新鮮な酸素や栄養素を筋肉に届かせなければいけません。
ですが血行が悪いとこの機能が十分に果たされず、筋肉の緊張が取れにくくなります。
また、炎症という物質は血管の中に発生する物質ですので、炎症も血行が悪くなると一か所に停滞しやすく痛みが取れにくくなります。
このように血行不良の状態は坐骨神経痛の悪化や改善の邪魔になる事が多いんですね。
飲酒しても坐骨神経痛に影響しない人もいます
先生、私はお酒を飲んでもそこまで坐骨神経痛に影響を感じないんですが、それでもやめた方が良いですか?
飲酒を控えれるのであれば控えた方が良いです。
ここまで坐骨神経痛の人が飲酒する事のリスクを散々説明しましたが、お酒を飲んでも全く影響がない人もいます。
そもそもアルコールに対しての耐性も人によって違いますし、恐らくは飲む量によっても違うでしょう。
ぶっちゃければ飲酒の影響があまり無い人の方が多いと思います。
ただし、飲酒が坐骨神経痛を悪化させていたり改善の邪魔になっている人も一定数います。
決して多いと言える程では無いんですが、飲酒が悪影響を及ぼしている坐骨神経痛の方は間違いなくいるんです。
そもそも、坐骨神経痛は人によって様々な症状を発生させますし、痛む条件だって人によって全然違います。
つまり非常に個人差の大きい疾患です。
飲酒があなたにとってあまり影響が無いのか?それとも坐骨神経痛の症状を悪化させる原因の一つになっているのか?それは分かりません。
ですが、坐骨神経痛を治したいのであれば、改善の邪魔になっている可能性のあるモノは出来るだけ排除した方が良いです。
少なくとも私は患者さんに治って欲しいので、日常生活の中で坐骨神経痛にとって悪影響を及ぼす可能性のあるモノであれば、排除が可能なのであれば排除をオススメします。
坐骨神経痛の症状が落ち着いたら飲んでも良い?
先生、それなら私は一生お酒を飲んではいけないんでしょうか?
いえ、坐骨神経痛の症状がある程度落ち着いたら飲み始めても良いと思います。
実際に飲酒をすると次の日が必ず激痛になるという坐骨神経痛の患者さんがおられましたが、しばらく飲酒を控えて坐骨神経痛の症状が落ち着いた後は、飲んでも激痛が発生しなくなりました。
このように現在進行形で強い症状を発生させている場合は、飲まない方が無難だと思いますが、症状が落ち着いてくれれば飲み始めてもそこまで問題はないかと思います。
まとめ
簡単にまとめさせていただきますね。
坐骨神経痛の人が飲酒をすると一定数の人に悪影響が発生します。
全く影響のない人もいるんですけども、少しでも坐骨神経痛を治したい、改善したいと思っているのであれば避けた方が良いかと思います。
仕事の都合で飲まなければいけない人もいるでしょうから、完全に禁酒というのが難しくても、もし避けれるのであれば避ける努力をしてみてください。
当然、禁酒をするだけで改善しない坐骨神経痛の人だっていっぱいおられると思います。
最後に営業トークをすると嫌われてしまいそうですが、私は大阪府豊中市で坐骨神経痛の治療を得意にしたよしだ柔整治療院を経営しています。
もし通える範囲にお住まいなら遠慮なくご相談下さいね。
また、このブログでは坐骨神経痛に特化した情報を発信しています。
興味のある人は他の記事も是非ご覧下さい。